ただ、グローバルからみると、UiPathはリーディング第1位であり、最も注目されていることも事実です。
その理由は、UiPathの方が、WinActorよりも汎用機やJava、C++でコーディングされた様々なシステムにもRPAを適用できることが大きな理由です。
本記事ではRPAエンジニアとして、UiPathをこれから始めようとする人に向けて、抑えておくべきポイントとなる勉強のコツをご紹介します。
なお、以下の人を対象にしております。
- UiPathに興味がある方
- UiPathの効率よい勉強方法コツを知りたい人
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目次
UiPathとは?【簡潔に言うと】
UiPathは、2005年に生まれ、米国ニューヨーク本社を置く会社で作ったRPA(Robotic Process Automation)の製品です。
2017年に日本法人を作ったばかりで、昨年2018年は日本国内での認知度は低くWinActorにも大きく負けてました。
いま、日本法人も社員数が約200人程に増え、2019年の日経コンピュータのRPAソフトで、WinActorを抜き、顧客満足度調査で受賞。
まさに、国内の市場的にもシェアが伸びて来ている製品です。
【UiPathの特徴】UiPathとWinActorの違い
UiPathの特徴をWinActorとの違いからご紹介したいと思います。
その理由は、RPA製品を理解する上で、WinActorの特徴との違いからお伝えした方が、よりUiPathを理解しやすい、と考えているからです。
UiPathとWinActorで、同じところと違うところをそれぞれご説明します。
UiPathとWinActorの同じところ
同じところのポイントは以下の2点です。
- クライアント型とサーバ型ハイブリッドが可能
- 集中管理が可能
① クライアント型とサーバ型のハイブリッドが可能
簡単に説明すると、クライアント型とは、RPAプログラムを直接パソコンにインストールして、単独で動作させることです。
一方、サーバ型とは、中央にサーバを置いて端末パソコンにプログラムを配布して、動作させるイメージです。
つまり、ハイブリッドとは、それらを混在させて動作させることができる!ということですね。
このメリットは、最初はPoCと呼ばれるテスト環境で試行錯誤して、小規模の環境だけ開発することで、投資コストが抑えることができます。(いわゆる、スモールスタート)
この方法は、会社の投資対する導入障壁が下がるため、RPAの導入を検討する会社にとってローリスクとなり、嬉しいことなんですね。
そして、小規模で成功したら、開発規模を大きくしていくことができる。最初はクライアント型で開発しておいて、大規模になってきたら運用管理が大変になってくるため、サーバ型に徐々に移行していく!ってことが、ハイブリッドだと出来る!!というわけです。
② 集中管理が可能
RPAプログラムが各端末パソコンで、自動実行される結果をいちいち歩いて見て回るわけにはいきませんよね?
それで、集中的に1台のパソコンから見れる機能が必要になってくるわけです。
もちろん、サーバ型は中央サーバで実行状況を見ることはできます。。
が、ここでいう『中央管理』とは、クライアント型とサーバ型の混在環境のすべての端末パソコンの一元(いちげん)管理が出来る!というところがポイントです。
UiPathとWinActorの違うことろ
違うところのポイントは以下の3点です。
- UiPathは構造解析が得意
- UiPathは対応するアプリが幅広い
- グローバルを含めるとUiPathが実績が多い
① UiPathは構造解析が得意
UiPathはWinActorに比べて、プログラムの構造解析が優れてます。
ちょっと難しいかもしれませんが、簡単に言うと、UiPathがプログラムの構造を理解できるため、それに応じたカスタマイズが出来る!ということです。
上記は、UiPathでプログラムを開発するときに利用するUiPath Studioの一部ですが、
UIオブジェクト(セレクター)を読み取り、ワークフローが作成できます。
セレクターとは、UiPath Studioがウインドウやボタンなどの要素を特定するための文字列のこと
よって、レイアウトが変更されてもシステム上の定義が変わらなければ、ロボットはワークフローを変更することなく動作可能で、利便性が高い!ということですね。
UiPathは、構造解析が得意。
つまり、プログラムの中身に近いところのカスタマイズが可能!
② UiPathは対応するアプリが幅広い
UiPathはWinActorに比べて、自動化対応できるアプリが幅広いことが特徴です。
具体的には、
- WinActorとUiPath共通 … MS Office、ブラウザ(IE、Chrome)やPDF、メモ帳など
- UiPath独自 … javaベースやC++のシステム、SAPなどERPパッケージや、汎用機
の通りです。
各業界の大企業が保持するシステムは、JavaやC++などで独自に開発されていることが非常に多いため、WinActorでなく、UiPathでなければ本格的なところに手が届かない、というのが多いようです。
WinActorは対応範囲が狭い分、比較的に簡単に開発できることがメリットです
③ グローバルを含めるとUiPathが実績が多い
昨年2018年は日本国内ではWinActorが注目を浴びてましたが、実はUiPathの方が実績は多いです。
UiPath | WinActor |
海外2500社/国内800社 | 国内2000社 |
国内の実績も2018年の終わりから、2019年に変えて、大きく数を増やしてきてます。
更に、グローバルにみると、実はUiPathは第1位。
調査会社であるフォレスター社の最新2019年4Qの調査結果です。
参考:The Forrester Wave™:Robotic Process Automation,Q4 2019
余談ですが、Uipath以外では、2018年まではBlue Prismが第2位でしたが、今年の2019年はAutomation Anywhereが大きく伸びて来てますので、このあたりにも気になるところです。
一方国内の調査を見てみると、2019年にRPA総合では1位になりましたが、、運用性・コスト・サポートがWinActorとBIzRobo!に負けてます。
つまり、何か言いたいかというと、運用性とサポートはエンジニアが必要ですよね?
「UiPathは、圧倒的に日本国内ではエンジニアの人手不足が課題!」
(=UiPathの知識があれば採用優位・年収UPも期待できる)
ということです。
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UiPathの効率の良い勉強方法は?
おさえておくべき勉強方法のポイントは3つです。
- UiPathの特徴はWiActorと比較して把握していくこと
- プログラミング知識は最低200行以上程度のソースが書けること
- UiPath Studioの使い方は最優先でマスターすること
それぞれご説明します。
① UiPathの特徴はWiActorと比較して把握していくこと
特に国内企業に就職するのであれば、かならず競合としてWinActorと比較されるため、その違いをしっかりおさえておく必要があります。
提案段階では、「WinActorならどうなの?」とほぼ確実に顧客から聞かれます(^-^;
WinActorの特徴はさわりの部分だけですが、こちらの記事にもまとめてますので参考にしてみてください。
② プログラミング知識は最低200行以上程度のソースが書けること
UiPathのワークフローを作成するにあたっては、一定のプログラミング能力/素養が必要でです。
もし、実践でプログラムをまともに書いたことがない…という人なら、
まず、Excelのマクロが作成できれるようになりましょう!
それができれば、現場でもUiPathのワークフローなら作れるようになります。
その体験を経つつ、徐々に、現場次第で、Java、C++、汎用機などの高度なプログラミング知識が必要なプログラムを作って行くようにしましょう。
UiPathのスキルを習得していけば、国内に限らずグローバルでもシェアが高いため、かならず引く手あまたのエンジニアになれる!でしょう。
③ UiPath Studioの使い方は最優先でマスターすること
プログラミング知識があれば、あとはUiPath Studioに慣れることです。
UiPath Studioをどれだけ使いこなせるかで、仕事のスピードも量も変わってきます。
効率よく習得するためには、UiPath教本からの基礎学習と、実機に触れることの両方を必ず実践すべきです。
UiPathの場合は、特に難しいので本だけでなく、実際に手に触れて学習するようにしてください。
まとめ
こまで、UiPathの勉強のコツをお伝えしました。いかがでしょうか?
難しいようであれば、簡単にまとめると、
- WinActor … 主に事務員が作業する内容の業務を自動化
- UiPath … 会社のIT運用部門が作業する内容の業務を自動化
と、UiPathが高度な業務を自動化できる!とだけ覚えておいてもらえれば、幸いです。
関連記事として、WinActorの記事をご紹介します。
以上です。
是非、本業界での活躍を期待してます。
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