日本のIT業界でも「仕事を変える」ということのマイナスイメージが変化して来ました。
ただ、日本よりIT先進国のアメリカでは32歳以下の労働者の平均転職回数は4回とのこと。それに比べたらまだまだだと思いませんか?
参考:CNN Business 記事
The new normal: 4 job changes by the time you’re 32
https://money.cnn.com/2016/04/12/news/economy/millennials-change-jobs-frequently/index.html
アメリカで転職の頻度が多い理由はいくつかありますが、大きなポイントは「実力主義」と「プライベート時間を大切にする」ということだと思います。
当然、企業側の受け入れ体制や評価も必要ですが、労働者側の意識の違いにこそ、この転職回数が大きな要因があると私は思います。
彼らは、「実力主義」を知っているからこそ、自分自身に対する市場価値を高める(実績や資格など)ことを日頃から意識しており自己アピールの方法を日頃から鍛えて身に着けています。
しかし、もしあなたに自信が無かったりしても決して憶することはありません。経験で身につくことなんですね。
転職に対して、まだもし抵抗や迷いがあるならば、「将来的にこの経験は自分にとっての良い財産」になると、考えてみてください。
定年退職が60歳か65歳まで会社で働くにせよ、その前に退職するにせよ、その後に何かしらの仕事をするときにきっと役に立ちます。
特に、行く先が不透明なIT業界ならなおさら?自分自身の市場価値を高めておかなければダメ?と考えてしまいがちです。
ただ、ここで1つ。決して、「気軽な転職」や「不満に我慢が足りない転職」おすすめしているわけではありません。
しっかりと「転職理由」を考えて、それを「志望動機」アピールに活かすことで、今後の将来の「自分自身の市場価値」につなげていって欲しいと考えてます。
そのあたりの考え方も本記事を読んで頂ければ、伝わるかと思います。
さて、前置きが長くなりましたが、本題に入りたいと思います。
本記事では、私自身のこれまでの2度の転職体験から、「在職中に転職する際にこうした方が良いと思うコツ」をいくつかお伝えします。
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目次
転職する際の流れと本記事でお伝えするポイント
体験談をもとにした実際の転職する流れ
実際に転職をする場合の流れは次のステップで行います。
(本記事でお伝えするポイントに★を追記してます。)
まずは、転職先の”職種”や”雇用条件(給与、勤務地など)”を検討するところから始まります。そして、会社に提出するためのエントリーシート(履歴書や経歴書)を作成します。
- 履歴書・経歴書内容を検討する ★コツ①
- 希望する職業・雇用条件などを固める ★コツ②
- 具体的な会社候補を探す
- 履歴書・経歴書を仕上げる
次に、転職を希望する会社候補が決まったら、エントリーシートを提出して、面接の日程調整を行います。また、実際の面接当日に向けた準備なども行います。
- エントリーシート提出
- 面接日調整 ★コツ③
- 面接当日の準備(予行練習など)
- 面接当日
- 内定通知 ★コツ④
- 転職元と転職先への事務手続き ★コツ➄
転職中でこうした方が良いとお伝えする各コツとは?
上記の転職の流れで「★コツ①~➄」の内容とは以下の通りです。
コツ①:退職理由は現職(前職)の状況がある意味お手本(ネタ)。
⇒志望動機のアピールに活かすべし
コツ②:在職で経済理由が時間的余裕に。焦燥がNG
コツ③:面接期間中は職場には言わない方が吉
コツ④:内定通達後は現職(前職)との最終交渉も現実的な条件で出来る
コツ➄:面倒な書類手続きが圧倒的に楽ラク
転職コツ①:退職理由は現職(前職)の状況がある意味お手本(ネタ)。志望動機のアピールに活かすべし
現職(前職)の不満をネタとして、志望動機を論理的に伝えよう
履歴書記入や面接の際に、「転職理由」を聞かれますが、在職中にネタをまとめることで、「リアル」が増し、内容に納得感がでます。
在職中でない場合、だんだんと記憶が薄れてきて「嫌だったな」と言う強い印象だけが残りがちです。また、その時不満に感じていた”シーン”が薄れていきます。
そうなると何が損になるのか?
せっかくの「志望動機」のアピールにつながる材料が薄くなってしまいます。
「志望動機」を伝えた際、面接官にとって好印象になるのは、
- 「なぜ我々の会社を選んだ?」「うちでしかできないことは?」
- では転職後に我々の会社に入った後でやりたい仕事とは?
の2つです。この理由が「具体的であり、納得感があること」が大切です。
そのための対策方法ですが、例えば「論理的展開ストーリー」だと説得感が高まっておすすめします。
具体的には、以下の流れです。
<論理的展開ストーリー>
①前職(現職)状況と不満
↓
②自己努力 ※即座にあきらめる or 何もしないは逆効果
↓
③結果の状況
↓
④会社選定理由と将来希望
という流れです。
実際に話すとすれば、下記のとおりです。
面接時の説明文(例)
「前職(現職)では、○○という(不満な)状況でした」
↓
「それに対して、自分自身では△△いう努力・工夫をしてきた」
↓
「しかし、結果前職(現職)の職場環境や優遇面では限界を感じた」
(自分の努力ではどうもならない。個人努力の限界を伝える)
↓
「それが御社を選んだ理由で、その職場環境や優遇面を活かして、
今後、具体的に□□をやりたい(成長・仕事をしたい)」
※最後が「志望動機」、状況的背景と個人努力の経緯をアピールしつつ、それが改善できそう(or やりたいことがやれそうな)な会社として選んだと論理的ロジックでアピールするとGoodです。
「新卒」組と「転職」組は試験官の見方が違う点に注意を!
“転職”は”新卒”と面接官の観点が少し異なります。
会社では少しでも長く働いてもらう人を求めているため、「前職で会社を辞める(辞めた)理由」も重要になってきます。
そのためにも、さきほどの「不満に対して自己努力をした」という点を忘れずにしっかり伝えるようにすると良いでしょう。
もし、どうしても「とある理由があって具体的な行動がおこせてなかった場合は、もしも行動をしたならと頭の中でシミュレーションした結果を伝えてもOKです。
なぜなら、面接官側としても、「どういう考えをもっているのか」ということが知ることが大切なのですから。そのあたりを正直に伝えましょう。
面接では「退職理由」を話ししすぎるとマイナスイメージ
ここで注意を1つ。
採用の面接官は、転職理由の原因となった”雇用に対する不満”や職場の人間関係の詳細にはほどんど関心はありません。
むしろ、その現職(前職)の不満に対して、「どのように考え・どう対応する人物なのか」、また、「ストレス耐性がある人物なのか」、「この人はうちの会社ではやっていけるだろうか」、という面をみようとするでしょう。
よって、その「退職理由」を長い時間を掛けて話したりすると、消極的なマイナスイメージになりがちです。さらっと前ふりとして具体例を挙げる程度として、「志望動機」を多めにアピールすると良いでしょう。
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転職コツ②:在職中なら経済理由が時間的余裕に。転職活動中の焦燥は損にしかならない
ここは現職(前職)の退職原因にもよりますが、キャリアアップや給与UPを視野に入れるなら、絶対的に時間的余裕をもって、転職活動を始めるべきです。
仮に、退職しても未だ就職先が決まってなかったと想像してみてください。
例えば毎月の出費でも、家賃+食費+諸経費で何万円でしょうか?
転職活動から入社までの平均期間は、3ヶ月ちかく掛近くかかります。加えて、給料振込みまでの期間を考慮すると5ヶ月間、耐えなければなりません。
一日でも早く決めねばと言う焦燥感が強って、冷静な判断で会社を選べるでしょうか。
極端な例ですが、「住む家がなくて、アパート選びをするときはとりあえず」と私は考えてしまいます。また、もしくは家族や親族の都合で、突然の出費などもあるかもしれません。
そのときにどれだけ冷静な決断ができるか、、、誰もわかりません。
在職中であれば、考える時間があり、何が起きてもある程度の対応は可能ということです。
転職コツ③:面接期間中は現職(前職)に言わない方が吉
内定通知があるまで、現職(前職)の職場にはたとえ知人であっても言わないほうが良いと思います。
理由は、現職(前職)の職場雰囲気や人間関係が悪化する恐れがあるからです。
言いふらして、敢えて”自分を追い込む”という方法も悪いことではありませんが、時と場合によります。
この転職活動に限っては、メリット・デメリットを客観的に考えても、このタイミングで言いふらさないほうが良いでしょう。
職場環境や人間関係が悪化して、転職活動期間の「時間的猶予を自ら短くする」ことはデメリットが大きいと個人的には思います。
実際に私の場合も、都合をつけて実際の面接当日は、早退や有休などを取得して行きました。結果的に、余計な雑音がなかったせいか、当時の会社の面接に集中できたような気がします。
転職コツ④:内定通達後は現職(前職)と最終交渉もアリ
もう、内定が出た時点で転職する意思は固まっている、というパターンもあるかもしれませんが。。
敢えて、このタイミングで優遇や給与面の最後の交渉をするという策もあります。
人は何か大きな決断をするタイミングで冷静になることが多々あります。
たとえば、結婚前の「マリッジブルー」もそうです。
「転職するんだ、」と思ったときに、現職(前職)に対して、雇用条件や職場環境を思い返してみても良いかもしれません。
このタイミングに交渉をすることで、内定を貰った会社の条件と比較して、より「具体的な条件」で交渉ができるメリットがあります。
私の知り合いでは、営業職が嫌で転職活動して内定もらったあと、会社の人事担当と何度か交渉して、企画職に移った人間もいました。
転職ばかりが最善の解決策ではないということですね。
転職コツ➄:面倒な書類手続きが圧倒的に楽ラク
転職する場合、現職(前職)と転職先との両方で、いくつかの事務手続きが必要となります。
例えば、以下のようなものです。
<現職から受け取るもの(例)>
●年金手帳
●雇用保険被保険者証
●厚生年金基金加入員証
●健康保険被保険者資格喪失証明書
●退職証明書
●離職票
●源泉徴収票
必要な書類や記入方法などは、現職(前職)と転職先の人事担当から教えてもらえるので、その通りやればよいのですが、在職中に転職活動して次の会社に移ったほうが、元会社の人事担当からもフォローがあったりして、手間が少なかったです。
また、何度も辞める会社行くのも面倒ですので、退職の挨拶と一緒に必要書類の受け渡してもらえれば、一石二鳥です。
まとめ:最後に…
ここまで、「在職中に転職活動する際に、こうした方が良いと思う5つのコツ」をお伝えしました。いかがでしたでしょうか?
再度おさらいすると、5つのコツは以下の通りです。
コツ①:退職理由は現職(前職)の状況がある意味お手本(ネタ)。
⇒志望動機のアピールに活かすべし
コツ②:在職で経済理由が時間的余裕に。焦燥がNG
コツ③:面接期間中は職場には言わない方が吉
コツ④:内定通達後は現職との最終交渉も現実的な条件で出来る
コツ➄:面倒な書類手続きが圧倒的に楽ラク
このコツは、本記事の最初でお伝えした通り、転職活動により、今後の将来の「自分自身の市場価値」につなげることを目的に含めてます。
本記事の内容が、なにかしらの参考になれば、幸いです。
最後に、
と、アンドリュー・カーネギーさんが言っているそうです。
以上です。
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